【人ありき】
1週間ほどブログを書いていない事を思い出しました。
忙しいわけではなく,「忙しかった」あとのつかの間の骨休めをしてました。
なぜだか,この骨休めの時は,何も考えられない,
何もしたくない病気が発症するので,要注意です(笑
この間,6月4日は,造園学会でも話題になった,
八方北尾根高原のガーデン見学に行ってまいりました。
素晴らしいところですね,ここ。
何が素晴らしいかって,人,人が素晴らしいなあと思いました。
ここは,近隣の在来種のみで構成されているメドゥガーデンです。
在来種といってもさすがは白馬。植物の種類が豊富で,花が美しい種も多い。
今回はオープン前の上,春先という事で,控えめな春植物が主でしたが,
それでも,オトギリソウやリンドウ,シナノナデシコ,ヨツバヒヨドリ,
ロゼットから立ち上がっていて,数ヶ月後の景観を想像させました^^
これらは,多くの園芸植物のもとともなる美しい原種たちです。
そして,この地域によく見られた植物ですが,
近年,少しずつ減っていっている種でもあります。
こうした地元の美しい植物を選んで増やし,育成し,このガーデンは作られています。
私が感動したのは,泉健司氏の広い知見を総動員した設計思想と技法もさる事ながら,
こうした空間作りを受け入れた地元の方々の見識,
そして,ガーデン材料の在来種育種に携わっている現場の方々の
地道で献身的な姿でした。おそらく,この方たちがいなければ
このガーデンは完成し得なかっただろうし,今後の管理も難しいと思います。
何より,育種されているスタッフのほとんどが女性と言うのも素晴らしいなあ
と思いました。
この,人の育成を含めた部分までが,泉氏の設計思想とのことで,
人とともにガーデンが,この地域に根ざす事を視野に入れていると感じました。
やっぱり人ありき。人の思いが地域を創る。
現場の方々の,地元の植物への愛情,きっと地域に広がるのではないでしょうか。
白馬八方北尾根高原ガーデン,7月1日からのオープンだそうです。
森林美学への示唆もいただけたこのガーデン,すでにリピーターとなる気満々です^^